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ルパン三世 ワルサーP38 【感想】






【あらすじ】
某国副大統領の誕生パーティーに潜入したルパン。
まんまと建物内に忍び込み、金庫のロックを解除した瞬間、銭形警部率いる警官隊に取り囲まれる。

「なめたまねをしてくれたなぁ、ルパン!」と、
予告状を手にルパンに迫る銭形に対し、

「ん~なモン出した覚えがねぇ~んだよ。だから今日はそいつを確かめに来たの」
ルパンは意気揚々と答える。

ルパンがなんと言っても銭形が信じるはずもなく、警官隊がルパンに飛びかかる。
閃光弾で警官隊を目つぶしにしたルパンは、ひらりと身をかわして逃亡。
銭形・警官隊とオニゴッコを展開する。

だが、突然パーティー会場に謎の暗殺集団が現れて殺戮を繰り広げる。
混乱に乗じて屋外に脱出したルパンに銭形の銃口が向けられる。
「追いかけっこは、もうおしまいだ!」と銭形がコートの内ポケットにある手錠に手をかけた瞬間、
建物の二階から銃声が鳴り響き、銭形の胸を銃弾が撃ち抜いた。
銃弾が発射された方向にルパンが見たものは、手の甲にタランチュラの紋章のある手に握られた、
シルバーメタリックのワルサーP38だった。

ルパンは、パーティー会場に現れた謎の暗殺集団が
各国政府公認の暗殺組織「タランチュラ」だということを知り、
タランチュラの本拠地となっている魔のトライアングル海峡の島へ次元と共に潜入する。
だが、逆にルパンは捕まってしまい、
タランチュラのボスであるゴルドーが開発した毒を注入されてしまう。
その毒は、島から噴出しているガスを吸っていなければ毒が覚醒して死に至るため、
ルパンは島から脱出することができなくなってしまう。

ルパンはその島でエレンという少女に出会う。
彼女も、あのパーティー会場襲撃メンバーの一人であった。
ゴルドーに見込まれて暗殺者の一員となったルパンに、エレンはドクターらが計画している作戦を告げる。

島に住んでいる暗殺者の一部はドクターを中心にして
島内にある輸送船を利用して島からの脱出計画を練っており、
島と外界を遮断している静止衛星レーザーを破壊するためルパンに協力を求める。






一丁の拳銃がルパンの過去を呼び覚ます。
ワルサーP38に秘められた過去とは…





今回ルパンは暗殺集団タランチュラの一員として組織に身をよせます。
出した覚えのない予告状…その出所を確かめるためにあえて敵の作戦にのるルパンでしたが
その現場で銭型警部が過去にルパンが愛用していた銃で何者かに撃たれてしまうんですよ。
手がかりは手の甲の蜘蛛の入墨とシルバーメタリックのワルサーP38…
現在ルパンが使用してるのは黒のワルサーP38ですが
そのシルバー仕様のワルサーはかつてルパンが愛用していたもの。
いったい誰が何の目的で?
それを確かめるのが今回の趣旨です。

今までのルパンはお宝目当てでしたが今回は過去との決着が目的です、
一応組織内部の金塊目当てということにしてありますがそれはフェイク。
もっとも不二子だけは金塊目当てなんですけどねw

組織への潜入に成功したルパンたちでしたが
ルパンは序盤で捕まってしまい体内に毒を注入され組織の人間として過ごすことになります。
組織の人間は全員体内に毒を入れられ自由を奪われてるらしいですね。
島から噴出してるガスを吸引していれば毒は発動しないのですが
一度島から出ればあっという間にお亡くなりになってしまいます。

組織の人間はそのほとんどが極刑を宣告された極悪人で構成されており、
体内に毒がある状態だろうが殺しの場を提供してくれる組織に不満はないみたいです。
もちろんそんな狂人ばかりではなく殺しばっかで自由を奪われた毎日に嫌気をさしてる者たちもいます。
ルパンはその者たちに先導され島からの脱出を手助けするように嘆願されるのです。

その脱出メンバーの一人がエレンという女性で今回のヒロインになるのですが
ルパン作品で一番たくましく頼りがいのあるヒロインです。
暗殺集団の一員というだけあって身のこなしも素晴らしいですし、
まるでキャッツアイを彷彿させるかのようなピッチピチの装束、たまりませんなぁ。
彼女は銃火器を使用することはほとんどなく徒手空拳をもって敵を征圧します、
女だからといって甘く見てると痛い目にあっちゃいますよ!
今まではどちらかというと守られる側のヒロインが多かった印象ですが
今回は背中を預けあうというか戦友のような感じでよかったです。

逆に脱出などに興味のない人間の筆頭としてジャックという男がいました、
こいつは組織の新入りとなったルパンに対して手荒い歓迎をしたり
何かとルパンにつっかかってた印象があります。
武器はナイフをたくみにつかい獲物を惨殺。

この作品ではルパンのギャグは少なく真面目な渋いルパンが描かれていてカッコいいです、
暗殺集団というものが深く関わってくるだけあって一番の見所はアクションシーンかな。
とにかく歴代作品の中で一番ヌルヌル動いてた印象がある。
動きがスピーディーに描写されていて暗殺集団の強さが引き立っていました。

キャラクターも個性的でよかったのですが
だからこそ、そんな個性的な幹部たちをあっけなく殺してしまうのはどうかと思った。
せっかく次元や五右衛門、敵の幹部たちと見応えのあるバトルが繰り広げられていたのに
レーザーの一斉掃射で全員死んでしまいました。
正直これは消化不良というかもったいなく感じましたね。
ガンマンの次元VSナイフ使いのジャックとか面白い展開だったのになぁ、
銃とナイフの異色対決というのはやっぱり展開的に面白く感じました。

そして忘れちゃいけないのが組織のボスでもあるゴルドーね。
こいつの身のこなしが尋常じゃない、
かなりの巨漢なのに銃弾をあっさり見切って避けるほどの移動術を使います。
その移動術と義手に仕込まれた武器との連携術は反則と思えるほどの凶悪さ。
しかしそんな彼もその凄さをお披露目する前にあっさりとお亡くなりに…
わかってます…わかってるんですよ、ルパンは別にバトルアニメじゃありません。
しかしあれだけ個性的で魅力的な敵キャラたちが登場したら
しっかり戦ってほしいと思いませんか?じゃないともったいないですよ。

銭型警部はプロローグで撃たれて重症なので目立った活躍はしてませんでした。
一時は危篤状態でしたがルパンという名前に反応し復活。
ルパンに殺された男がルパンに救われるとは不思議な話です。

ルパンの目的は銭型警部を撃った人物ですが序盤で誰が撃ったのか大体の目星はついてたようですね、
なのに終盤まで行動にうつさなかったのはチャンスをうかがっていたのか単に泳がせていたのか…

蓋をあけてみれば生き残ったのはルパンファミリーのみという結果に…
そう、ヒロインであるエレンも黒幕の銃弾からルパンを庇って死んでしまうんです。
なのでEDはちょっと切ない感じになってます。
EDで不二子が「結局何も手に入らなかった」的なことを言うんですが
その言葉に対し次元が「いや…」とだけ返すんですよね。
結局次元はその言葉の意味について明確に述べませんでしたので
シルバー仕様のワルサーをルパンが上空から放り投げるのをラストに
意味深なまま物語は幕を閉じるのです。
次元の言葉の真意は何だったのでしょうね、気になるけど、どれも予想の範囲をでないものばかりだし
明確な答えというのは存在しないように思える。

私の予想にすぎませんが今回ルパンが手に入れたのは自由だったのではないかと思います、
エレンが一時とはいえ毒が中和されたとき自然の空気を直に感じました。
彼女はわずかな時間だったけどその時は自由だったと言うんです。
些細なことだけど彼女にとっては今まで生きてきてその時が唯一自由だった時なんですよね。
それと同様にルパンも今回の一件で過去とのケリをつけたことで
本当の意味で自由を手に出来たんだと思います、
自由を手にするためには自由を縛ってるものから逃げずに戦う必要があるんでしょうね、
だからルパンもエレンも戦ったんだと思います。









総評A83点




タイトル:ルパン三世 ワルサーP38

【主題歌】
篠原恵美『瞳を忘れないで』

【キャスト】
栗田貫一/小林清志/井上真樹夫/増山江威子/納谷悟朗/津嘉山正種/篠原恵美/内海賢二/速水奨
天田益男/緒方賢一/岩永哲哉/阪脩/峰恵研/秋元羊介/塚田正昭/大川透/中博史
長島雄一/青山穣/etc






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